子どもと一緒に理科遊びとして人気なのが「ダイラタンシー実験」。片栗粉と水を混ぜて、不思議な“固体にも液体にも見える”現象を体験できるアレです。手軽にできるので多くの家庭でチャレンジされていると思いますが……失敗したときの処分方法に迷ったことはありませんか?
「水を入れすぎて、ただの濃い水溶き片栗粉になってしまった」そんなとき、キッチンやお風呂の排水溝にそのまま流しても大丈夫なのか? この記事ではその疑問に答えつつ、安全に処理する方法を紹介します。
排水溝にそのまま流すのは危険!
結論から言うと、水溶き片栗粉を排水溝にそのまま流すのはおすすめできません。理由はシンプルで、詰まりの原因になるからです。片栗粉は加熱すると固まる性質を持っていますが、冷たい水の中でも時間が経つと沈殿し、配管の中でドロドロのまま残ることがあります。これが油汚れや食べカスと混ざると、さらに落ちにくい固まりになってしまう可能性があるのです。
実際に「片栗粉を流したらシンクが詰まった」という経験談もネット上ではよく見かけます。特に集合住宅では下の階にまで影響が及ぶこともあるので、安易に流すのは避けたほうが安心です。
ベストな処分方法
1. まずは静置して沈殿させる
失敗した水溶き片栗粉は、まずそのままボウルやバケツに入れて数時間置いてみましょう。すると、重い片栗粉の粒子が下に沈み、上澄みの透明な水と分離します。
2. 上澄みだけを流す
分離した上澄みの部分は、比較的安全に流すことができます。ただし一気に流すのではなく、少しずつ水で薄めながら排水溝に流すと安心です。
3. 残ったドロッと部分は可燃ごみに
沈んだ片栗粉はキッチンペーパーや新聞紙に吸わせ、袋に入れて可燃ごみとして捨てましょう。これなら排水管を傷めることもなく、処分も簡単です。
まだ遊べる? 再チャレンジの方法
実は、失敗した水溶き片栗粉は完全に「ごみ」になるわけではありません。沈殿させた片栗粉をもう一度混ぜ直せば、再びダイラタンシー実験に使えることもあります。水加減を少しずつ調整しながら、指で触ったときに「押すと固まり、そっとすくうと液体になる」状態を目指しましょう。
この方法なら、処分する前にもう一度子どもと一緒に遊べて一石二鳥です。
実験後の掃除のコツ
片栗粉実験の後は、テーブルや床にもドロドロがこぼれていることが多いですよね。拭き取り方にもコツがあります。
- 乾かす前に:水で薄めながら布で拭くのが基本
- 乾いて固まってしまったら:ヘラやスプーンでそっと削り落としてから水拭き
- 服についたら:冷水で押し洗いし、熱湯は避ける(固まって落ちにくくなるため)
こうしたポイントを押さえておくと、後片付けもスムーズに終わります。
まとめ
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- 水溶き片栗粉を排水溝にそのまま流すのは詰まりの原因になるのでNG。
- まず静置して上澄みと沈殿に分け、上澄みは薄めて少しずつ流す。
- 沈殿した片栗粉は紙に包んで可燃ごみに。
- うまくいけば再利用も可能。
ダイラタンシー実験は子どもにとって楽しい学びの時間ですが、処分方法を間違えると大人にとっては厄介な後始末になってしまいます。この記事を参考に、安全でストレスのない片栗粉遊びを楽しんでくださいね。
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